2004年08月29日

万馬券



受講生の最後にして最大の山はスピーチコンテストです。
12回目の授業として、会場も豪華、先輩や後輩(1ヶ月、2ヶ月)が聴衆として参加する中、普段の教室と違った緊張感の中で行われます。
入賞は3位まで。聴衆1人1票の投票で決まります。(ここでは先生も平等に1票です)
この入賞、普段の授業でいいスピーチをする人がそのまますんなり入るいわゆる順当な勝ち上がりとなる場合や、この日に限って・・という番狂わせ、この人がこんなすごいスピーチを、とオオバケする場合、とドラマは様々。さて、今回(第14回8月28日実施)の優勝者は???



原森要治氏
「チャンスは動いて掴むもの」
「昨年のおみくじは”吉”だった。今年も全く同じだった。しかし、成果は全く違う。今年の方がずっと実り多き年だ。何が違ったのか?と考えると、行動したか、しなかったか、その差だった。・・今年、就職のために資格の勉強を始めた。同時に話すのが苦手だからとこの教室の門をたたいた。授業で聞いたとおり実践してみた。久々にバイト時代の友人に連絡をとったのだ。すると、期せずして就職の話が・・・。僕は就職という成果を得たのです。」


「就職が決まった」との台詞で聴衆から「ホー(゜O゜)」という感嘆の声が上がた。

本人は、受賞の感想で「ネタ勝ち」(運良く、スピーチに出来るネタがあったというニュアンス)と強調していた。しかし、そうではなく、話の構成がよく出来ていた、と思った。「就職」という成果にいきつく道ということで話が一貫している上、意外な展開で聞き手の興味をそそる。心憎いまでの計算で組まれたスピーチであったと・・。

本人受賞の感想
「1ヶ月ほど前にコンテストの入賞は誰になるんだろうって予想した。本命は羽値さん、対抗が中山さん、○印石田さん、僕は多分7番目か8番目だった。でも、羽根さんと石田さんは今日は来れなかった。やっぱり参加しなければ受賞も出来ない、と当たり前のことだけどそう思いました。でも、僕がが1位だなんて・・万馬券だ!」

下馬評では万馬券ほどでは無いにしても、かなりの高配当だっただろうと実は私=池本も思ってしまった。


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2004年09月03日

7 お手本に最適



川田佳枝(同期生)スピーチ
「私が料理を嫌いにならなかったわけ」
「小学生の頃母に教えてもらい初めて料理をした。スクランブルエッグだった。それなりに出来上がって、食卓に並べた。
父「おいしそうだな」と一言添えながら口に・・・表情が歪んだまましばらく無言だった。母・・・一瞬表情がこわばった。
私も口に入れた。辛くて辛くてビックリした。
そして私は気づいた、塩加減を間違えたのだ。塩一つまみ入れるところを一掴み入れた。これは食べられない。自分はそれを残した。
でも両親は残さず食べてくれた。塩辛いことは一個も触れずに・・・・
その気遣い・・私はうつむきながらもとっても嬉しかった。
お陰で私は料理を嫌いにならなくすんだ。今では安全なものを料理できます。」


▲感想
「おいしい料理」と言わずに「安全な料理」というところは謙遜した言葉。
優しいご両親とほのぼのとした家族ドラマが目に浮かんできます。
「一つまみのところを一掴み」のところでどっと笑いがありました。

私などは子供の頃嫌いなものをよく残したり、妹がなれない料理をしたものを「まずい」と言っていたことがあり、”申し訳なかったなぁ”と聞きながら思い出してしまいました。


■川田佳枝、第8回コンテスト(多分激戦区だったはずです:私=池本もこの期)の優勝者。女性初の優勝で先生は大はしゃぎでした(先生は特に女性を応援している)。
なお、上記スピーチは授業中のスピーチでコンテストのではありませんが、私が一番印象に残っているものです。


彼女のスピーチは模範的といえるもので安定感があります。
・エピソードは一つに絞る(先生は口をすっぱくしていっているがこれがなかなか守られないが彼女は絞った話し(それも微笑ましいエピソード)になっている)
・具体的に話す。(彼女の話は情景が目に浮かぶような言葉と説明でよく分かる)
・笑い(軽いユーモアがちりばめられていて2〜3箇所笑える場面がある)

スピーチを聞き終わった後はいつもほのぼのとしたあったかい気分になるのが彼女のスピーチの特徴でした。


先生の川田評を引用します。
> 礒村クンと小枝さんという強豪の在籍するクラスにおいて、授業中にも確かな底力を見せてくれ、「今日、一番よかった」と何度もうならせた人でした。
> 今回も奇をてらうことなく、素直に、基本に忠実に、落ち着いた堂々とした話振りが印象的でした。
> 表現力は形容の仕方にとどまらず、間のとり方や言葉の強弱にも及び、思わず聞き入った人も多かったことでしょう。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

お手本を探している方々・・川田さんのスピーチは最適である、と思います。
(ただし女性限定、男性が真似るには違いが大きすぎる?)
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2004年09月10日

9 笑いの魔術師



前々回、先生の講評を抽出、転載しました(「お手本に最適」)。「磯村君、小枝さんという強豪が在籍するクラス。」と表現されていましたが、その磯村氏の紹介です。


「テーマ」「バレンタインデー」
「高校生の頃・・・・その日はバレンタインデーだった。クラスのマドンナが僕に近づいてくる。それもリボン付きの箱をもって・・・否が応でも期待は高まる。そして、話しかけられた。
マドンナ「磯村君、これ・・・」
磯村”俺はクラス一の子からモテるんだ(^^ゞ
マドンナ「磯村君、木村君の家近かったよね。これ=チョコレート渡して」
磯村「何で、俺が(>_<)」
マドンナ「だって、木村君今日休みだしm(_ _)mお・ね・が・い」
磯村「分かったよ、渡せばいいだろ、渡せば(-_-#)」(天国からマッサカサマ)

学校からの帰り木村の家に寄った。すると、なんと家の前に女の子が十数人並んでいた。
”こいつらみんな木村にチョコレートか!俺なんて一つももらっていのに(-_-#)”
しかし、俺も最後尾に並んだ。”あーあなんて間抜けなことしてるんだろう(T_T)”
木村は玄関で順にチョコを受け取っていた。”クソこの野郎”
そして、俺の顔を見るなり逃げだした、玄関をバタンと閉めようと・・俺があわてて片足を玄関につっみ木村の腕をつかんだ。
磯村「オイ、木村俺のプレゼント受け取れ!」
木村「俺はノーマルなの。放せ」
磯村「黙れ!」強制的に手に持たせた。

次の日
マドンナ「磯村君、昨日渡してくれた。」
磯村「あ〜!」
マドンナ「良かった。木村君喜んでくれたかな(^^ゞ」
結局、礼の一言もなかった。俺はいったい何だったんだ。バレンタインデーと聞くとあの日の不快感を思い出す(-_-#)!」

笑った、笑った。毎回この調子で笑わせてくれる。(活字ではこのおかしさを十分に表せないのがもどかしい・・)
「磯村あるところ爆笑の渦有り」教室での公式となっている・・・
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2004年10月03日

やってみなくては分からない!


「スピーチはギャンブルと同じだ」タイトルされれば、皆さんどうお感じになるだろうか?
私は、意外な出だしに興味をそそられ聞き耳を立てさせられた。・・・・


3月実施コンテスト、吉崎朱音

「教室のスピーチ(コンテストではなおさら)で多くの人が狙うことに【笑いを取る】というのがある。先生もそれを推奨している。
 そのためにはどうすればいいか?これは意外に難しい。スピーチの準備段階で”ここで笑いが取れるかな?”と思惑していた部分が、聴衆からは何の反応もなくて、逆に、何も意識していなかったところで、笑いや”オー”という驚きの反応を得ることができたりする。
 また、同じ内容をスピーチしてもある場所では大うけしりして反応がよくても、別のところでは、反応が思わしくないことが多々ある。
 つまるところ、スピーチはやってみなくては”相手が反応してくれるかどうか”分からない。と、この3ヶ月の経験をもって学んだ。」

彼女は私とは別のクラスだったので直接スピーチを聞く機会は少なかったが、先生はよく誉めていた。

私はエピソード(”ここは笑いが取れると”思っていても全然取れなかった経験)と同じような経験が多かったので、共感した。そして、”外す経験は自分だけではなかったんだ!”と安心でき、さわやかな後味を感じていた。


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2004年11月01日

主観の中の客観(のつもり)

「聴衆の中の誰かを名指ししてスピーチするとその人は絶対に聞きますね」
と、先生は講義の時に自分の経験話をなさる。
今回、私=池本がそのことを実体験させていただいた。
・・・・・・・
教室の実習としてリレースピーチというのがある。これは、文字どおりつないでいくスピーチということだ。
前の人のスピーチ(15秒OR30秒くらいのショート)の終わりの単語を課題にショートスピーチをする。そして次の人はまたそのスピーチの終わりの単語でつないでいく。・・・それを受講生全員に回す、というものだ。課題が示されてからスピーチを始めるまで考える時間は3秒くらい。即興のスピーチ訓練といってよい。

 今回、たまたまショートスピーチに私=池本の名前が出た。
先生「では、”池本さん”課題でショートスピーチ・・・いやこれは難しいか?」
(次の番が当たっている)長谷さん
「いえ、池本さんでやらせていただきます」
先生「そうですか?ではどうぞ」
長谷「私は初めてこの教室に来たのは水曜校でした。このときの授業も最後に15秒のリレースピーチがありました。そのとき池本さんは”目薬”が課題に当たったのだけど
”目薬は効果がないんだよ”という話しを説得力の持ちながら15秒ぴったりで話されました。私は、あんなふうにできるようになりたい、思ったのでした。」

私=池本はその目薬の15秒スピーチを忘れていました。本人の忘れたスピーチを肯定的に覚えてくれていて大変にうれしかったです。(これは主観)

もうひとついえることは、話し手は聞き手がどう感じたかがおおいに気になるということです(例え自信あり気な人でも)。話し手は聞き手の立場で自分のスピーチを客観的に聞けない、また、スピーチの評価は一方的に聞き手が下すものだと意識している。だからそこスピーチを肯定的に捉えてくれた言葉を聞くとほっと安堵し、充実感を覚える。

最後に、この長谷さんの15秒リレースピーチ、
1 エピソードが具体的
2 リレースピーチという聴衆みんなが体験していることを題材にしている=共感や関心を得やすい。
3 自分の気持ちを結論に持ってきている。
といった中身の濃いもので、いいスピーチでした。むろん私の目薬スピーチよりもずっと・・・・・・
(これは客観”のつもり”)


今回は主観バリバリの感想になってしまいましたが・・・ご容赦を!

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2004年12月12日

19 繰り返される日常に・・・

教室後の飲み会の席での会話から
小峰「来週のスピーチ課題は、”嬉しかったこと・楽しかったこと・感動したこと”だけど、私思い起こしてみると大変だったこともあまりなかったけど、特別に嬉しかったこともなかったなぁ。平凡・・・。」
池本「教室中のスピーチ(課題「好きな○○」)では、”好きない人も、ことも多い。”とのことだったので、実はありすぎてどのエピソードを語るのかが難しい、ということではありませんか?」
こんなことを話しながら、幼稚園の頃祖母が語った言葉を思い出していた。

祖母「私らくらいになると変わったことはないほうがいい。変わったことというのは、親戚の誰々が入院したとか、亡くなったとかそんなことだからなぁ。平凡の日常に感謝と幸福がある・・・・・・」

当時、”同じ日常が続くのはいいことなんだ”と素朴に思った。(何しろ幼稚園のころなもので・・・)
ずっと忘れていた言葉を思い出したのは、「平凡・・・」と語った小峰さんの言葉が幸福な響きを持っていたからだろう。

10年ほど前、「終わりなき日常」という言葉で、青少年の教育問題を語った宮台真司という学者がいたがこれは、繰り返していく日常を否定的に述べたもの、価値付けとしては反対だ。

繰り返していく、日常を幸と捉えるか不幸・退屈と捉えるかは、どちらもありなのだろうけど・・日常のことを幸と感じられるほうがずっといいことは間違いないだろう。
そして、スピーチでその日常の中から、嬉しかったことを掘り起こして話すことが出来れば、幸福感の一助になるのかもしれない。

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2004年12月23日

18 絞った描写が息遣いを伝える

平成16年最後の講義が行われた。
合同講義および第18回スピーチコンテスト。

最優秀賞 藤森琢己氏
「教室最初の日、ドアを開けたときから重い空気を感じた。誰もうつむいて言葉を発しない。その中で一人だけ華やかな服装でニコニコしていたのは・・先生だった。僕の隣には福田さんという方だった。この方もうつむいて不機嫌そうに見えたので声を掛けられなかった。・・・・”隣の人と話して下さい。”という先生の言葉が・・・そうしたら、福田さんも笑顔で話しやすくなっていた。・・・・そうなんだ、ちょっとしたことなんだ。それで大きく変わる。先生の短い講義の時間にそんなことを数多く学んだ。これは僕がこれから生きていくうえでの糧となるだろう。・・そして、いざ戸惑ったとき先生初め同期のみんなが背中を押してくれている。そんな風に勇気が出てくるのだ。」

声の抑揚に富んでいて、教室の初っ端の様子が・・息遣いが伝わってくる描写だった。エピソードになった時間はわずか10分程度だっただろう。絞りに絞った絞ったエピソードが映像のように語られる。そして、主題に・・”教室で学んだことが自信につながるんだ”、と述べられ、頭だけでなく体で感じる・・・。
先生にとっては嬉しい、後輩受講生にとっては希望になる・活力の湧が湧いてくる・・・年の締めにふさわしいスピーチであったといえるのではないだろうか。


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