2005年07月22日

”切り売り”は謙遜の言葉  (スピーチの正攻法への考察)

久居総一郎氏スピーチ

教室に来て宝物を得た
僕には一つ悩みがありました。それは父との関係です。きっかけは母の死でした。男所帯で気持ちもすさんで、ちょっとしたことでぶつかり、団らんとはほど遠い状態でした。
そんなときに、この教室に来ました。
ここで、挨拶の大切さを知りました。
私は父に挨拶を試みました。・・大きな反応はなかった・・
そうこうしていたある日、父は新聞の切り抜きをくれました。
それは、昭和48年5月25日 僕の生まれた日です。
「お前が生まれたときは大喜びでなぁ・・・・」
父は、その日の新聞を取っていてくれたのです。
以前のように・・いやそれ以上に心が通じたことを実感しました。


sinbun.jpg

上記は、第2回コンテストスピーチ
(このときは私はまだ入学していなかったので、コンテストを見ていたわけではないが、開校日になされた。)

2期生(久居氏の同期)女性はこのスピーチを聞いて全員泣いたという。
本人に聞いてみると
「プライベートの切り売りで・・・・・」
と、ちょっと自嘲気味に述べられたのが印象的だった。


しかし、個人的な体験を元に感想・気づき等を述べるのが、スピーチの正攻法であるといえるだろう。
そういった意味では、スピーチはプライベートの開示=切り売りなのである。

”切り売り”という語にはマイナスのニュアンスがあるが、これは彼独特の謙遜であったと私は解釈している。
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2005年07月31日

歓声の再現 「女房に花を!」(第25回スピーチコンテストより)

(5連荘で記述したいと思います)
第1夜
山科幹夫氏
【笑顔で変わる】(優秀賞)
”話し方がキツイ”と家族からよく言われていた。そういった中この教室に来た。ここでは、”笑顔がいい”と先生や同期生に言われて、自分でも少しずつ変わっていくのが感じられた。高2の娘がいるが、進路のことを言い合って・・しばらく口をきかないことになった。少し話すと”ウザイとかなに!”という言葉で、私の方も”何だその口の利き方は、態度は!”といっていた。・・それが今は”そんな言い方は無いだろ”とやわらかい言い方になっているのに気づいた。・・すると娘も少しづつですが、”おはよう”とか”ありがとう”というようになった。・・・・私は特別なことをしたわけではないが、テクニックではなくて笑顔、微笑みが状況を変えていく。そういうことを学んだ。これからも笑顔を絶やさずにいきたいと思う。


娘さんとの雰囲気が変わっていく様子がリアルに描写され、それと教室との気づきが絡められた展開に魅せられました。
家族との雰囲気・・大切ですよね(^O^)

気づいた点を2点
1 えぴソートの娘さんとの雰囲気の変化は、笑顔というより、言葉がやわらかくなったから・・という風にも聞けました。
「笑顔で話すと、自然に言葉も柔らかくなる」というような一文が間に入っていたらそこがつながりやすかったかもしれません。

2 スピーチ終盤、「笑顔」が数回(5回以上)繰り返されました。短い間に同じ言葉が繰り返されるのは好ましくないかもしれません。1と絡んで別の言葉に置き換える(「笑顔、それに似合った言葉や語調を大切にしたい」とか)というのもありだったかもしれません。


【番外編】
スピーチ後の感想で・・「10年間奥さんは幹夫氏を怖いと思っていた。」とのこと、(゜O゜)
温和な氏からは想像しにくかったですが、昔はそうだった、ということでしょうね。
今回のコンテスト、奥さんが観戦。おしどり風が伝わってきました。

昨年10月、入賞の花を婚約者送った場面がありまして・・
「教室レポート2004 12(花の行方)」「これをお前に渡すために俺は優勝したぜ!」
http://shikumu.hp.infoseek.co.jp/framepagereport.htm
の台詞が印象的でした。

あの感動の再現を私は期待してしまいました。
で、奥さんに花を贈るところを記念写真(実はこれが一番撮りたかった)。
41山田夫妻.jpg

受賞の花はひまわりでした。実はこれ娘さんが好きな花だとか・・
ほほえましい(うらやましい?)光景でした。

posted by しくむ at 11:54| 埼玉 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 心に残るスピーチ(教室編) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年08月01日

リアル会話が笑いを誘う (第25回スピーチコンテストより2)

(第2夜)
岡田拓也氏
【相手の目を見て話そう】(最優秀賞)

「この教室初めの頃のお話です。スピーチを無事終えて”まずまずだったかな”と思っていたら・・
先生「あなた人の目を見て話してないわね!」
岡田「目を見るのは失礼かと思って、なるべく見ないようにしてるんです。」
先生「あなた、それは良くないわよ!こうして話しているときも私を見てないじゃない!」
私はいわれていることが理解できなかった。そして、いじめられている被害者のような気分になっていた。

その日の飲み会で、
山科さんから「こちらの目を見てもらえないので、最初嫌われているのかと思ったよ」
この一言で目を見る大切さがようやく分かった。
私は、それから自分で”目を見よう月間”と定めてその訓練をすることにした。
ぼくの苦手な人・・厳しい上司・・を相手に・・

はじめは知らない間に下を向いてしまっていることが多かったが、意識しているうちにだんだんとできるように、そして自信を持つことができてきた。
なんで、いままで目を見て話さなかったのだろう・・目を見て話すことの大切さ、それをこの教室で気づきました。

PICT0148.JPG

”目を見て話す”の一点に絞り込まれたテーマに沿って、自然な流れに話が展開していきます。
会話形式、先生の言葉があまりにリアルに再現されて・・ドッと笑いを誘っていました。
(他の教室でもみんな聞き覚えのある台詞で、それがまた笑いの大きさにつながったのでしょう)

”目を見て話すのは失礼に当たる”当初そう思っていたのは、何かきっかけがあるのかな?とちょっと質問してみたくなりました。

聞き手を見ながらスピーチするようになると、反応を見ることができて・・反応を確認できれば、落ち着いてくる(あがりが緩和される)という経験も積んだのではないでしょうか。
posted by しくむ at 00:11| 埼玉 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 心に残るスピーチ(教室編) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年08月02日

one for all    (第25回スピーチコンテストより3)

(第3夜)
大川大作氏
【模擬披露宴で完全燃焼した】
模擬披露宴の準備に明け暮れて、みんなが一丸となって、進めていった。私は司会と配役の担当、○さんは、メイン司会・・△さんは、設定等々・・4日前に音楽担当の中山さんのメールは、「中山どえーす」それが「音楽担当の中山です、いくつか確認させてください」、3通目は、「入場のときは○、退場のときは×の曲でいいでしょうか?」と変わって言ったのです。それからは、OBも巻き込んで突き進んでいった。そして、成功裏のうちに幕を閉じた。・・・最後に妻に一言、くじけそうになったときに励ましてくれてありがとう、真砂美、愛している・・・」


ん〜。
あけすけに書いてしまえば・・スピーチとしては成功とは言えないだろう。
実際に模擬披露宴を進めて行った仲間ではない他月生には、イメージが沸かなかったはず。
私は模擬披露宴当日は参加したので、当日を語った部分は分かったところもあるが・・。

思い入れが強すぎる題材はスピーチにすると失敗しやすい(感情を入れ込みすぎて説明を忘れがち。話し手だけが強い思いを抱いて、聞き手はそこに入っていけない、ことがある)。とは私は考えている。今回のはそれに当てはまるかも知れない。
奥さんへの言葉にしても、それまでの話の流れとは別個な内容で突然出てきた感が否めなかった。


しかし、同期生の仲間に対する気持ちをそこにあふれ出ていた。
一点に絞るというスピーチの原則を真っ向から踏み外したとしても、一人一人の名前をスピーチに組み入れずにはいられなかったのだ。
「one for all」 (一人は皆のために)と言う語があまりにも当てはまる心情ではないだろうか?
そして、その気持ちは同級生に伝わった、私にはそう見えた。

40大倉夫妻.JPG
(番外編)
 山科さん同様、この会場には奥さん同伴だった。大川氏のスピーチを目の前で聞いていた・・・
池本「ご主人のスピーチの最後(愛している)を聞いてどうでした?」
真沙美さん「恥ずかしかった。どうせなら結婚式のとき言ってよ!」
大川「いやぁ、結婚式のときは・・・・・」

物静かな雰囲気で仲の良さを感じさせた山科夫婦と対照的に、にぎやかな和気あいあいとした雰囲気がとても似合っている、そんな微笑ましさがすがすがしいまま、会場を後にした。
posted by しくむ at 00:02| 埼玉 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 心に残るスピーチ(教室編) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年08月03日

重い中から前への要素   (第25回スピーチコンテストより4)

(第4夜)
近松博也氏
【次に進めた私】(準優秀賞)
「皆さん、この用紙は何だと思いますか?・・・離婚届です。・・同期生の皆さんには”離婚した”と話していましたが、実はまだ手元に届けがあるのです。嘘をついていましたm(_ _)m。5年間連れ添ってきた妻の浮気が発覚した。彼女は浮気をやめることを拒否した。・・・教室2ヶ月目・・私はまだ、結婚生活を続けたかったが・・ますます辛くなって、挨拶もできず、食事も取れない状態になってきた。それで離婚を承知した。・・失ってみてどれだけ大切なのかを思い知らされた。・・10回目”仕事を楽しくするには”と言うスピーチで「どれだけ大切だったか」という気持ちが伝えられた気がして・・苦しさと悲しさが半分にも1/4にも軽くなった気がした。教室で”上手に伝える”を学んだ成果がでたな、という気がした。模擬披露宴では皆で協力しし一人で得られるものの何倍もの楽しさを得られた。私は次に進む元気が出てきた。来週この離婚届を提出します。」

PICT0136.JPG
重い内容でした。そして、その気持ちがグッと伝わってきました。
昨夜に「思い入れが強すぎる題材は失敗しやすい」と書きましたが、今回はそれに当てはまらない・・共感を呼ぶスピーチだったと・・・そして感動系だったと・・。

重い内容の中で、
「辛い気持ちを話して聞いてもらうことによって、気持ちが軽くなり辛さが緩和された。・・・そして、次に進む気力を持てた」
という肯定的な主題になって、最後に希望をつなげる。
7月2日に述べた感動系に見事に当てはまるのではないだろうか!
http://shikumu.seesaa.net/article/4773622.html
posted by しくむ at 00:38| 埼玉 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 心に残るスピーチ(教室編) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年08月04日

涙の中に暖かさを (第25回スピーチコンテストより5」)

 (第5夜)(最終夜)
玉川修司氏
【母からもらったメッセージ】
2年前母を亡くした。葬儀を終えてしばらくしてから母の遺言状を読んだ。毛筆で書かれたか細い文字は母が静かに語りかけてくるようだった。戦後の厳しい時代を生きてきた母。”若い頃は苦労したのよ”結婚して明るい家庭を持てたことが幸せであり誇りであったこと・・夫を早くに亡くし、毎日が深い悲しみの中であったこと・・それでも今は、孫に囲まれ楽しい日々を過ごしていること・・そんな他愛ない内容で・・いったいは母何を伝えたかったのか!答えは最後のページにありました”みんなありがとう!”・・・ありがとうの一言を伝えるために遺言状を書くなんてそんなのおかしいよ!でもその一言は、何よりも暖かくいまでも私の心に響いています。」

PICT0109.JPG
内容とともに、物悲しい表情と語り基調が、一体となって印象的なスピーチでした。
手紙の内容を公開しながら、亡きお母さんへの暖かい思いが伝わってきました。
先生はこのスピーチを聞くのは2度目で”一度目は泣いた”とのことでした。涙もろい先生、然もありなん・・・
(私をはじめ多くの聞き手は一度目でしたし惹きこまれたと思う)


ただ、どういうわけか2度目のスピーチは受賞を逃す。これまでの結果はそうなっています。

このスピーチ、主題がなかったように思えます。
そのメッセージが玉川さんとってどういうものなのか、を最後に持ってくるのが有力だったかもしれません。

(私案)
”ありがとう”を最初に述べてしまうとネタばれになるので、主題を述べるのは最後だけにするとして
「今でも私の心に響いています。そして、失敗したときや落ち込んだ時に私に自信や気力を持ち直すことができる。以上、亡き母の”ありがとう”が気力をくれる」

と言うのはいかがでしょうか?
posted by しくむ at 00:00| 埼玉 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 心に残るスピーチ(教室編) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年08月05日

言い訳のための布石に感嘆  (トーク会スピーチより)

フロイト.jpg 
磯村弘樹氏
「有名な心理学者・・フロイトとユングがいます。
フロイトの学説は、人間の心理をなんでもセックスに結びつける。
対するユングは・・それはいくら何でも行き過ぎた。と僕からみると普通に見える。
で、彼らの私生活に目を向けると又面白い。
フロイトは、身持ちの堅い生活。ユングは、男女関係に乱れた生活ををしていたのです。
人間往々にして、こんな物なのです。

ところで、私は普段、下ネタっぽいスピーチが多い。
だから、私は本当は身持ちの堅いまじめ人間なのです。
対して、吉村君、上原君、池本君の3名は・・普段はそういうことはあまり言っていない=私生活は乱れているのではないか!こないだは3人で○○をナンパしていた、という話ですよ・・・」

ユング.jpg


なるほどなるほど、言いたかったことは後半、自分は一途で真面目・・
それに対して池本・・は・・と言いたかったのですね。
(そういえば、飲み会の時とかに持論として聞かされたことがあったのを思い出しました。)

それを言うために有名な心理学者を取り上げた論理構成、そして、ユーモアセンス、やっぱり面白い。(聞き手から何度も笑いがありましたね)

ただし、この話を聞いて彼を一途だと思った人は皆無でしょうが・・・。
それはそれとして、こんな風に言い訳する手法があると言うのは大いに勉強になりました。
posted by しくむ at 21:15| 埼玉 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 心に残るスピーチ(教室編) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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